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採卵個数別による妊娠成績の検討

学会報告
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このたび、東京HARTクリニックでは、良好な妊娠成績を得るための採卵個数の検討を目的として研究を行いました。対象は、2022 年に東京 HART クリニックで凍結胚盤胞融解移植を行った患者様です。後方視的に採卵個数を 9 個以下、10 個以上 15 個以下、16 個以上で患者様をグループ分けし、臨床妊娠率、流産率、継続妊娠率をそれぞれ比較検討しました。結果は以下の通りです。 採卵個数 症例数 平均年齢(歳) 平均採卵個数 平均移植胚数 臨床妊娠率(GS %) 流産率(%) 継続妊娠率(%) 9個以下 157 37.6 6.2 1.7 40.1 28.6 28.7 10-15個 114 36.8

PGT-Aで異数性胚と診断されたため移植を拒否された胚を移送して移植した臨床成績

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論文タイトル:IVF outcomes of embryos with abnormal PGT-A biopsy previously refused transfer: a prospective cohort study 著者:D H Barad, D F Albertini, E Molinari, N Gleicher 出典:Human Reproduction. 2022 May 30;37(6):1194-1206. PMID: 35413106 DOI: 10.1093/humrep/deac063 【ポイント】この論文ではPGT-Aで異数性胚と診断され、元の施設で移

1個の染色体数正常胚盤胞を標準のタイミングで移植した場合と子宮内膜受容性試験(ERA)を行い推奨されたタイミングでガラス化胚盤胞融解移植(FBT)を行った場合の生児出生の比較

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目的 ERAが凍結胚融解胚移植の失敗歴を持つあるいは持たない患者の生児出生を改善するかどうかを判断する デザイン 後方視的研究 設定 大きな生殖センター 患者 1個の染色体数正常な胚盤胞のFBT前にERAを受けている患者と受けていない患者が含まれる 介入 ERAを受けてERAタイミングでFBTを受けた被験者。ERAを受けずに標準的なタイミングでFBTを受けた被検者。結果はERAを受けてERAタイミングFBTをうけた非受容性と受容性の被験者の間で比較した、そしてERAタイミングFBTと標準タイミングFBTの間でも比較した。 結果 全部で307人のERAタイミングFBTと2284人の標準タイミング

反複着床障害の患者に対する、GnRHアゴニストとレトロゾール治療の効果

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目的:原因が特定できずに繰り返し着床に失敗した患者に対して、GnRHアゴニスト(リュープリン)とアロマターゼインヒビター(レトロゾール、フェマーラ)の併用、GnRHアゴニストのみと全く前処置なしの影響を比較した。 デザイン:後方視的研究 場所:大学と提携している不妊センター 患者:523名の2回胚盤胞移植に失敗した患者が3回目の凍結胚盤胞融解移植をした。内膜症と知られている患者は除外した。 介入:204人は何の前治療も受けていなかった。143人は2か月間GnRHアゴニスト3.73㎎を毎月筋注していた。175人はGnRHアゴニスト投与とアロマターゼインヒビターであるレトロゾール5㎎/日を60日間

卵子や胚発生結果に対する採卵時の卵胞サイズの影響

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卵子や胚発生結果に対する採卵時の卵胞サイズの影響 Fertility & sterility  2022年6月号、P1170-1176 目的:穿刺した卵胞計とその後の胚発生結果の関係を特定すること デザインと設定:前方視的観察研究、プライベート不妊治療センター 対象:2017年8月から2018年5月に行われた157件の採卵 方法:採卵で穿刺した卵胞の直径は超音波で計測した。得られた受精卵は胚盤胞までグループ培養し、    卵胞サイズにより、8のグループ(≦9.5㎜、10-12.5㎜,13-15.5㎜、16-18.5㎜、19-21.5㎜,    22-24.5㎜、25-27.5㎜、≧2

新鮮および凍結融解胚移植における最適な子宮内膜の厚さ:96,000症例の分析から

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タイトル「新鮮および凍結融解胚移植における最適な子宮内膜の厚さ: 96,000症例の分析から」  (fertility&sterility, 2022, 4月号 p792-800) 【目的】新鮮および凍結融解胚移植周期における出生率に対する子宮内膜の厚さの効果の研究【方法】2013年から2019年の7年間に、カナダで体外受精治療を行う33の施設からの、体外受精と妊娠結果が報告され記録された、生殖補助医療レジストリープラス(CARTRPlus)データベースの、新鮮胚および凍結融解胚移植成績データの後方視的コホート研究【患者】新鮮胚移植の43383症例と凍結融解胚移植の53377症例【結果

着床前診断:PGT-A(着床前染色体異数性検査)について

院長記事
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2021年9月23日に、日本産婦人科学会が日本で行なってきた着床前診断のデータ発表がありました。PGT-Aの対象が反復流産(習慣流産)と反復ART不成功症例でした。妊娠率が約60%、流産率が約10%でした。胚盤胞になっても戻せる胚は約40%でした。結論として、PGT-Aを行うと妊娠率はやや良なるが大きくは改善せず、流産率は低くなった、ということでした。これは海外からの報告の出産率50%~60%と同等でした。 2012年頃まではアメリカのリプロジェネティックス社によるアレイCGHによるPGT-Aの結果報告が毎年ありました。それによると不妊患者の37歳以下では約50%の胚盤胞の染色体が正常、38歳

新型コロナウイルスワクチンについて

院長記事
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新型コロナウィルスは未だ有効な治療法が確立されておらず、世界的パンデミックに伴う緊急事態ということもあり、たとえ治験中のワクチンであってもその使用を容認せざるを得なかったというのが現状です(ファイザー社のmRNAワクチン治験終了は2023年5月の予定)。私たちはワクチンの有効性や安全性が不確実な状況下で、ワクチン接種への選択を迫られています。 新型コロナワクチンは2021年より日本でも予防接種が始まり、接種に関してはこれまでに様々なことが分かってきています。 ①1989年オランダと2006年日本の論文ではmRNAを投与後、致死性が高い毒性のコロナウィルスに感染したネコはADE(抗体依存性感染増

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