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院長記事一覧

着床前診断:PGT-A(着床前染色体異数性検査)について

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2021年9月23日に、日本産婦人科学会が日本で行なってきた着床前診断のデータ発表がありました。PGT-Aの対象が反復流産(習慣流産)と反復ART不成功症例でした。妊娠率が約60%、流産率が約10%でした。胚盤胞になっても戻せる胚は約40%でした。結論として、PGT-Aを行うと妊娠率はやや良なるが大きくは改善せず、流産率は低くなった、ということでした。これは海外からの報告の出産率50%~60%と同等でした。 2012年頃まではアメリカのリプロジェネティックス社によるアレイCGHによるPGT-Aの結果報告が毎年ありました。それによると不妊患者の37歳以下では約50%の胚盤胞の染色体が正常、38歳

新型コロナウイルスワクチンについて

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新型コロナウィルスは未だ有効な治療法が確立されておらず、世界的パンデミックに伴う緊急事態ということもあり、たとえ治験中のワクチンであってもその使用を容認せざるを得なかったというのが現状です(ファイザー社のmRNAワクチン治験終了は2023年5月の予定)。私たちはワクチンの有効性や安全性が不確実な状況下で、ワクチン接種への選択を迫られています。 新型コロナワクチンは2021年より日本でも予防接種が始まり、接種に関してはこれまでに様々なことが分かってきています。 ①1989年オランダと2006年日本の論文ではmRNAを投与後、致死性が高い毒性のコロナウィルスに感染したネコはADE(抗体依存性感染増

乳酸桿菌について

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乳酸桿菌(ラクトバチルス)はヒトの腸内に生息する腸内細菌である乳酸菌の一種で、約30種類ほど知られており、ヒトの免疫の活性化や腸内細菌叢のバランスの改善や整腸などヒトに有益に働いています。腸内細菌はヒトの体内に約1000種類、100兆個から1000兆個あると言われており、ヒトの健康に大きくかかわっています。反復着床障害や反復流産症例に対して子宮内の乳酸桿菌を増やす治療が最近国外、国内ともに行われ、有効であると報告されています。 近年、子宮内は無菌ではないことが分かってきて、子宮内膜炎を起こす悪玉菌がいるか検査できるようになりました。子宮内の乳酸桿菌を増やし、子宮内を弱酸性にし、内膜炎を起こす細

不妊症治療医が考える、少子化対策

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最近、不妊治療で良い受精卵が保存してあるのに、経済的な問題で、さらなる移植をあきらめたり、新たな治療を望まなかったりするご夫婦が、多くなっています。明らかに10年前と比べて、子育てが大変な国になっていると、感じます。日本の将来が心配で、なぜそうなったのか、改善できないのか、不妊症治療医として経済的に、考察してみました。 少子化をくい止めるための、経済学的、政治学的な日本の対策 Ⅰ.日本政府の達成すべき目標; 国民が、経済的に豊かで、子育てが余裕をもってできること。 老後に心配がなく、安心して働けること。 国民が幸せであること。 新たな世代や、教育や、分化やインフラは財産として次世代に引き継がれ

着床前診断:国内でのPGT-A、PGT-SRについて

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2021年9月23日に、日本産婦人科学会が行ってきた着床前診断のデータ発表がありました。PGT-Aの対象が反復流産(習慣流産)と反復ART不成功症例でした。妊娠率が約60%、流産率が約10%でした。胚盤胞になっても戻せる胚は40%でした。結論として、PGT-Aを行うと妊娠率はやや良くなるが、大きくは改善せず、流産率は低くなった、ということでした。海外からの報告の出産率50~60%と同等でした。 2012年頃までは、アメリカのリプロジェネティクス社によるアレイCGHでのPGT-Aの結果報告は毎年ありました。それによると、不妊患者の37歳以下では約50%の胚盤胞の染色体が正常、38歳以上で約33%

凍結胚盤胞融解移植において、PCO(多嚢胞卵巣)患者と原因不明不妊患者の自然周期とホルモン補充周期の臨床成績の比較

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当院での凍結胚盤胞融解移植において、PCO(多嚢胞卵巣)患者と原因不明不妊患者の自然周期とホルモン補充周期の臨床成績を比較しました。 目的;PCO患者と原因不明の患者に分けて凍結融解胚盤胞移植の臨床成績を比較し、PCO患者の特性の知見を得て、治療周期を検討する。 対象;2015年から2019年の期間に、当院で凍結胚盤胞融解移植を受けた、PCO症例と原因不明不妊症例が対象である。40歳以上のPCO症例が少なかったため、39歳以下を対象とし、PCO 144周期と原因不明548周期について自然周期とホルモン補充周期における臨床成績を比較検討した。 結果;凍結胚盤胞融解移植において、39歳以下のPCO

凍結胚盤胞移植における、自然周期とホルモン補充周期の妊娠率と流産率の比較

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凍結胚盤胞を融解移植する際に、自然周期とホルモン補充周期のどちらが良いか当院の成績で検討しました。 背景;2019年の欧州生殖医学会(ESHRE)では、凍結融解胚移植において、自然周期の方がホルモン補充周期より妊娠率は変わらないけれども流産率が有意に低いとの口演が少なからずあった。 方法;2015年から2019年までの4年間の当院での凍結胚盤胞融解移植1869周期について、自然周期の643周期とホルモン補充周期の1226周期で、その臨床結果から妊娠率と流産率に差が出るかを後方視的に調べました。 結果;凍結胚盤胞融解移植における自然周期での妊娠率、継続妊娠率と流産率はそれぞれ39.2%、32.8

力がなくても楽しめるゴルフスイングについて

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ここで述べるのはいわゆるゴルフのレッスンプロが教えるスイングではありません。年齢が高くなり力がなくなったとき、体が硬くなったとき、腰痛の不安があるとき、楽しくラウンドするため自分で考えだした、特にアイアンを打つ方法です。力がなくても曲がらずに、よく飛びます。はじめはサンドやピッチングで練習します。 体重移動はしません。腰や腕の力を使いません。いわゆる手打ちですが、手では打ちません。重いクラブヘッドが勝手に仕事をします。テコの原理と、下方向へのフェイスターンを使います。体(胸)はインパクトまで開きません。インパクト以降は、クラブのトウを目標方向に投げるイメージです。このスイングで、90前後でラウ