2016年3月にAlphaGoというAI(人工知能)が、韓国のイ・セドルという囲碁の世界チャンピオンと対戦し4勝1敗で勝ちました。囲碁は手数が10の360剰もあり、より手数の少ないチェスや将棋と異なり、コンピューターはまだ10年は人間に勝てないと言われていましたが、従来の定石にとらわれない手法で圧勝しました。そのAIを開発したDeepMind社は、イギリス人のデミス・ハサビスというチェスの天才ら3人が中心となり2010年に設立した知能の真理を解明することと汎用的人工知能を開発して世界をより良くすることを目的として設立した会社です。設立当初は会社経営のためにほとんどの時間を費やし、本来の研究にはあまり時間を取れなかったようです。

2014年に収益を彼らに期待しないGoogle社に経営権を譲り、彼らは人工知能の研究開発に没頭することができるようになり、驚異の学習能力を持つ人工知能DeepMindを開発しました。従来のAIはプログラムしてある作業を行うのですが、DeepMindはプログラムされておらず、自分の経験から学習していきます。たとえばテレビゲームをやらせると、高得点を出すという命令だけで、最初の1時間は初心者なのですが4時間たつと、ヒトが考えつかないような方法で高得点を出すようになります。その進歩する様子をビデオで見ることができます。今回のAlphaGoはその囲碁仕様のもので、最初は過去の棋譜を学習させたのですが、それだとヒトのレベルを超えなかったようです。自分で対戦して自分で考え学習するようにすると(寝ずに学習します)、急速に上達して、2015年の10月には囲碁のヨーロッパチャンピオンを、5連勝で破り、その5か月後にはもっと強くなっていて、学習を初めておそらく1年以内で、世界で一番強いと言われる韓国のイ・セドル9段に4勝1敗で勝ちました。ヒトではおそらく20年程度必死にトレーニングして才能ある一部しか9段まで到達しません。ただしAIの学習能力は驚異だけれども、汎用的人工知能開発を考えるとまだ長い梯子のやっと1段目ということらしいです。

2016年暮れから2017年初めにかけて、インターネット対戦囲碁で知りうる限りで60連勝したMasterという存在があり、日本や中国や韓国のトッププロに連戦連勝して話題になりましたが、後日DeepMind社のデミス・ハサビスがAlphaGoの発展型であると発表しました。さらに2017年2月にアメリカのポーカーのプロ4人がアメリカで開発されたAIと対戦し、AIが勝利して、2億円分のチップを稼いだとの記事がありました。不確定な要素があっても十分な過去のデータを記憶させることができれば人間以上の能力を発揮するようです。おそらくは株や賭け事へ利用するとかなり高い能力を発揮すると思います。ちなみに天気予報にかかる時間は1秒だそうです。

汎用的人工知能のIQは1万ともいわれ驚異の学習能力を持っているので、本当に近い将来に応用を間違えると人間にとって脅威になると思われます。
医療分野に応用すると最高のメディカルアシスタントになると考えます。