ページトップ

トピックス

Topics

乳酸桿菌について

院長記事

乳酸桿菌(ラクトバチルス)はヒトの腸内に生息する腸内細菌である乳酸菌の一種で、約30種類ほど知られており、ヒトの免疫の活性化や腸内細菌叢のバランスの改善や整腸などヒトに有益に働いています。腸内細菌はヒトの体内に約1000種類、100兆個から1000兆個あると言われており、ヒトの健康に大きくかかわっています。反復着床障害や反復流産症例に対して子宮内の乳酸桿菌を増やす治療が最近国外、国内ともに行われ、有効であると報告されています。

近年、子宮内は無菌ではないことが分かってきて、子宮内膜炎を起こす悪玉菌がいるか検査できるようになりました。子宮内の乳酸桿菌を増やし、子宮内を弱酸性にし、内膜炎を起こす細菌などの悪玉菌をなくす治療が行われるようになってきています。子宮内に悪玉菌がいて子宮内膜に免疫反応が起こると、本来免疫的に自分ではない受精卵が免疫的に守られず拒絶されやすくなり、着床しなかったり、妊娠しても流産し易くなったりすると考えられています。治療法としては、乳酸桿菌を膣内に投与する方法とラクトフェリンを内服し、子宮内に自分に合った乳酸桿菌を増やすというやり方があります。