ページトップ

トピックス

Topics

1個の染色体数正常胚盤胞を標準のタイミングで移植した場合と子宮内膜受容性試験(ERA)を行い推奨されたタイミングでガラス化胚盤胞融解移植(FBT)を行った場合の生児出生の比較

論文紹介

目的 ERAが凍結胚融解胚移植の失敗歴を持つあるいは持たない患者の生児出生を改善するかどうかを判断する
デザイン 後方視的研究
設定 大きな生殖センター
患者 1個の染色体数正常な胚盤胞のFBT前にERAを受けている患者と受けていない患者が含まれる
介入 ERAを受けてERAタイミングでFBTを受けた被験者。ERAを受けずに標準的なタイミングでFBTを受けた被検者。結果はERAを受けてERAタイミングFBTをうけた非受容性と受容性の被験者の間で比較した、そしてERAタイミングFBTと標準タイミングFBTの間でも比較した。
結果 全部で307人のERAタイミングFBTと2284人の標準タイミングのFBTが分析された。125人(40.7%)が受容性あり、182人(59.3%)が非受容性であった。以前のFBT不成功の回数別に合わせて分析すると、ERA結果の受容性と非受容性の割合に違いはなかった。ERA受容性と非受容性患者の生児出産はそれぞれ48.8%と41.7%で統計的に有意な差はなかった。FBT前にERAを受けても受けなくても生児出生(それぞれ44.6%と51.3%)に統計的有意差はなかった。
結論 以前の染色体数正常胚FBTの不成功回数が増加している患者は着床の窓がずれているリスクが増加していくわけではない。ERAを受けて受容性、非受容性に分類された患者やERAテスト結果のない患者のFBT成功率は同等である。

出典:Fertility and Sterility 2022年8月号 DOI:https://doi.org/10.1016/j.fertnstert.2022.05.013