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新鮮および凍結融解胚移植における最適な子宮内膜の厚さ:96,000症例の分析から

論文紹介

タイトル「新鮮および凍結融解胚移植における最適な子宮内膜の厚さ: 96,000症例の分析から」  (fertility&sterility, 2022, 4月号 p792-800)

【目的】新鮮および凍結融解胚移植周期における出生率に対する子宮内膜の厚さの効果の研究
【方法】2013年から2019年の7年間に、カナダで体外受精治療を行う33の施設からの、体外受精と妊娠結果が報告され記録された、生殖補助医療レジストリープラス(CARTRPlus)データベースの、新鮮胚および凍結融解胚移植成績データの後方視的コホート研究
【患者】新鮮胚移植の43383症例と凍結融解胚移植の53377症例
【結果】新鮮胚移植の周期では子宮内膜の厚さは、採卵数、卵胞ホルモンレベル、妊娠率、出生率の上昇及び流産率の低下と関係しています。子宮内膜の厚さが10から12mmまでは有意に出産率は高くなり、超えると横ばいになります。流産率は内膜の厚さが6mm未満では高くなります。
凍結融解胚移植では、子宮内膜厚が7mmまでは出生率が上昇し、7mmを超えると出生率は横ばいになります。
【私見】内膜の厚さが厚くなりすぎると、妊娠率が低下する、流産が増えるとの懸念がありましたが、本研究結果からは、そのようなことはないようです。

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